スポーツ・ホビー書籍店

タイトルほど刺激的じゃないけど
相手を惑わせて、自分の望む方向に誘導する心理学的なテクニックを、”ワルの心理学”として紹介した本。とても読みやすく、それなりにおもしろいが、タイトルほど刺激的ではない。どちらかと言うと当たり前の事をまとめただけで、目からウロコが落ちるような事は特に書かれていない。

たとえば、マイナスの情報をなまじ伏せておくと、後で発覚したら評価がガタ落ちになる…との記述があるが、ごく当たり前の事だと思う。続いて、マイナス情報を混ぜるとインテリを信用させられるが、知的レベルの低い人にはプラス情報だけを伝える方が効果的…と書かれている。ひょっとすると、政治家が選挙の時に良い事だけしか言わないのは、国民のレベルが低いと見ているからかな…などなど考えていくと、なかなかお!もしろい。

このように、字面だけ読むとどうって事ないが、いろいろな場面にあてはめて考えると、結構おもしろい。少なくとも、本書を読んで人を操れるようになるかは疑わしいが、人に操られないように注意するのに役立つとは思う。
そこまでワルくないかも（笑）
これは、思わずタイトル買いしてしまいました。
読んでまず感じたことは、自分が誰かに使うというより、日々の生活の中で、「あ、そういえばあの人・・」「あ、あの時・・」みたいな具合で、洗脳された自分に気付かされたという、大変ありがとうな本でした。それから、いろいろな行動パターンが例に出されていて、「人間」っておもしろい！と素直に思いました。